ニュース

新型インフルエンザにワクチンの8割配分が最適

2009.07.13

 
来年度以降、新型インフルエンザに対しては年間インフルエンザワクチン最大製造量の約8割を、残り約2割を季節性インフルエンザ用に振り向けることで、インフルエンザの全死者数を最小に抑えられる、という研究結果を東京大学生産技術研究所の合原一幸・教授、オランダ・ユトレヒト大学の西浦博・研究員らが発表した。

 
合原教授らは、限られたワクチン製造能力を合理的に配分するための数理的研究手法を開発し、現在までに世界各国で得られた感染性および毒性の推定値を用いて、最適なワクチン生産量を計算した。1人の感染者が生み出す2次感染者数の平均値は、季節性インフルエンザで1.3、新型インフルエンザで1.5-1.6、発病者のうちで死亡する者の割合は季節性インフルエンザで約0.1%、新型インフルエンザで最大で約0.4%という推定値を用いている。

 
この結果、来年度以降の国内のワクチン年間最大製造量5,000万人分について、82.2%を新型インフルエンザ、残りを季節性インフルエンザ用に配分することで、インフルエンザによる全死者数を最小に抑えられるという計算結果が得られたという。

 
今年度については既に、約4,000万人分の季節性インフルエンザワクチンの製造がほぼ完了に近づいている。7月中旬以降のワクチン製造資源のほとんどを利用することによって2,500万人分の新型インフルエンザワクチンを年度内に開発することが計画されているが、この計画が適切に実施されれば、インフルエンザ死亡者総数は最少にとどめられる、と合原教授らは言っている。

関連記事

ページトップへ