文部科学省は11日、学校、幼稚園などの放射線防護策として庭の表層土を埋め戻すなどの対策が効果的だとする考え方をまとめ、福島県教育委員会や福島県知事に連絡した。
同省の通知は、日本原子力研究開発機構が8日、福島市内の福島大学附属中学校校庭と同幼稚園園庭で実施した調査に基づいている。調査の結果、深さ5センチ程度の表層土を削り取るだけで、土壌の表面線量率は大幅に低下することが分かった。また、深さ10センチの表層土と深さ10-20センチの下層土を入れ替えても、十分な放射線遮蔽(しゃへい)効果があることも実際に確かめられた。
文部科学省は、この調査結果から「まとめて地下に集中的に置く方法」と「上下置換法」の2つの方法を検討することを学校、幼稚園などに周知するよう福島県教育委員会などに求めている。