18日福島県川俣町の牛(原)乳と茨城県北部6市町村のホウレンソウから暫定基準を超える放射性ヨウ素が検出されたのに続き、福島県飯館村、いわき市、新地町から採取された原乳各1検体からも20日、暫定基準を超える放射性ヨウ素が検出された。
さらに栃木県壬生町、上三川町、下野市、佐野市のホウレンソウから放射性ヨウ素と放射性セシウムが、群馬県伊勢崎市のホウレンソウからも放射性ヨウ素、高崎市のカキナからは放射性セシウムが、また東京都内に流通していた千葉県旭市産の春菊からも放射性ヨウ素がいずれも暫定基準を超える濃度で検出された。
暫定基準値は食品安全衛生法に基づいて定められている。原子力安全委員会が原子力防災対策について定めた飲食物の摂取制限に関する指標をそのまま使用したものだ。
枝野官房長官は記者会見で、暫定基準を超えたからといって健康に悪影響を与える値ではないことを再三、強調しているが、福島県が基準値を超える原乳の流通を停止したほか、安全が確認されるまでホウレンソウの出荷・販売の自粛を茨城県が市町村と農業協同組合に求めるなど自治体レベルでは事実上、出荷規制が始まっている。
厚生労働省は20日、食品安全委員会に、健康影響評価に基づき指標を定めることを諮問した。