難病の原因解明や再生医療への応用が期待されている人工多能性幹細胞iPS細胞を、希望する世界中の研究者に提供するサービスを京都大学と理化学研究所が26日から開始した。
iPS細胞は、山中伸弥 氏・京都大学教授(iPS細胞研究センター長)が2006年にマウスの皮膚細胞から初めて作り出すことに成功した。その後、山中教授と米国の研究者によってヒトの皮膚細胞からも作り出され、世界各国で研究開発競争が激化している。
今回の対応は、各国の研究者からの要望にこたえたもので、提供希望者は、京都大学指定の誓約書を京都大学に提出し、その後、理研バイオリソースセンター(BRC)と生物遺伝資源提供同意書(MTA)を取り交わした後、理研BRCからiPS細胞の提供を受けることができる。提供は非営利事業として行われ、提供希望者は、実費の24,000円を理研BRCに支払う。
京都大学指定の誓約書は、京都大学産官学連携本部ホームページから、理研BRCと締結するMTAは、理研BRC細胞材料開発室ホームページから、それぞれダウンロードが可能。