再生医療などへの応用が期待されているiPS細胞(人工多能性幹細胞)研究を推進するため、京都大学など4つの研究開発拠点を文部科学省が選定した。新年度予算が成立し次第、活動を開始する。
応募機関の中から研究拠点に選ばれたのは、京都大学iPS細胞研究統合推進拠点(代表者・山中伸弥京都大学iPS細胞研究センター長)、再生医療実現化を目指したヒトiPS細胞・ES細胞・体性幹細胞研究拠点(同・岡野栄之慶應義塾大学医学部教授)、ヒトiPS細胞等を用いた次世代遺伝子・細胞治療法の開発拠点(同・中内啓光東京大学医科学研究所教授)、ヒト多能性幹細胞の分化誘導・移植の技術開発と技術支援のための総合拠点(同・笹井芳樹理化学研究所細胞分化・器官発生研究グループディレクター)。
これら4拠点は、ヒトiPS細胞を中心に、ヒトES細胞、ヒト体性幹細胞を用いた再生医療研究を総合的に推進できる機関として、世界をリードするイノベーション創出を目指した独創的で革新的な操作技術開発と、難病や生活習慣病などの治療を目指した前臨床研究段階を目標とした治療技術開発(安全性の検討など)を求められる。