24日福島第一原子力発電所3号機でケーブル施設作業にあたった東京電力協力企業の作業員3人から1時間当たり170ミリシーベルトいう高い放射線量が計測され、このうち2人は放射線によるやけどの可能性があるため、福島県立医科大学付属病院に運ばれた。25日に千葉市の放射線医学総合研究所に移される。
東京電力によると、作業員たちはタービン建屋1階と地下1階で作業をしていたが、地下1階にたまっていた水の中に足を踏み入れた2人の両足の皮膚に放射性物質が付着しているのが確認された。たまっていた水の表面の放射線量は1時間当たり400ミリシーベルトという高い値を示した。水を分析したところ、放射性物質であるコバルト60、テクネチウム99、ヨウ素131、セシウム134、同136、同137、バリウム140、ランタン140、セリウム144が検出された。放射能量は合計で1立方センチ当たり390万ベクレルだった。
東京電力によると、前日の現場での計測で放射線量が高くなかったため、当日も変わりないものと思い込んだのが原因という。
タービン建屋は格納容器や燃料プールが入っている原子炉建屋とは別の建物。作業員の被ばくは、燃料損傷によって放出された放射性物質を相当量含む水が、タービン建屋まで流出していることを示している。