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菅首相浜岡原子力発電所の運転停止要請

2011.05.07

 菅首相は6日夜記者会見し、中部電力浜岡原子力発電所のすべての原子炉を運転停止とするよう海江田経済産業相を通じ中部電力に要請したことを明らかにした。

 浜岡原子力発電所は、中部電力唯一の原子力発電所。現在3号機が定期検査中で、4、5号機が運転中。3機の運転停止による発電容量の低下は約360万キロワットとなる。1、2号機は2009年1月で運転を終了している。

 菅首相は、地震調査研究推進本部の評価で30年以内にマグニチュード8程度の東海地震が発生する可能性が87%と極めて高いことを挙げ、国民の安全と安心、日本社会全体に及ぶ影響を併せて考慮した決定であることを強調した。運転停止の期間については、「防潮堤の設置など中長期対策が完成するまでの間」と述べた。

 中部電力は、4月28日に清水社長が記者会見し、今年度の経営方針を発表、この中で津波対策など地震対策を強化し、定期検査中の3号機の運転再開を含め、引き続き原子力発電を重視する姿勢を示していた。この中で高さ12メートルの防波堤の設置工事に着手するほか、津波の影響を受けない発電所敷地内の高台に非常用電源と蓄電池や海水ポンプなどの予備品倉庫を設置する計画を明らかにしている。

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