レポート

《JST主催》「女性研究者と共に創る未来」公開シンポジウムを開催

2018.04.20

早野 富美 / 「科学と社会」推進部

 「女性研究者と共に創る未来」をテーマにしたシンポジウム(主催・科学技術振興機構《JST》)が4月14日、東京都千代田区の一橋講堂で開かれた。日本は研究分野での女性参画が他の先進国と比べると際立って遅れている、と指摘されている。この日のシンポジウムはこうした現状を受け、日本の優れた女性研究者が、より多くの研究プロジェクトなどに参画できるようになるためには何をすべきか、を中心に熱心な議論が行われた。登壇者は13人で、そのうち12人は国内外の研究領域の最前線で活躍している女性。研究機関や企業の研究者、博士課程に在籍中の学生ら多彩なメンバーが集まりそれぞれの視点から意見を述べた。

写真1 会場の一橋講堂の入り口に掲げられたシンポジウムのポスター
写真1 会場の一橋講堂の入り口に掲げられたシンポジウムのポスター
写真2 登壇者らの集合写真(シンポジウム開始前に撮影)
写真2 登壇者らの集合写真(シンポジウム開始前に撮影)

 シンポジウムは午後1時に開会した。JSTの濵口道成理事長が主催者を代表して「日本には優秀な女性がたくさんいるが力を生かせていない。今日はこの状況を何とか変えたいと企画した」と趣旨を説明した。来賓の山東昭子参議院議員は「これまで多くの女性研究者と会いとても頼もしいと感じている。彼女たちにはもっともっと活躍して欲しい。そのためには環境整備を進めていく必要がある。日本国の発展は女性科学者がつくっていくんだという心構えが実現できるように手助けをしていく」とあいさつ。続けて文部科学省の佐野太科学技術・学術政策局長は「平成27年に女性活躍推進法が制定され、女性の活躍推進はわが国の重要な政策テーマとなっている。科学技術イノベーション活動を活性化していくためには、女性の能力を最大限に発揮できる環境を整備し、その活躍を促進していくことが不可欠だ。現行の第5期科学技術基本計画は、女性の研究者や技術者が科学技術イノベーションを担う多様な人材として一層活躍できるよう、そのための取り組みを加速化するとしている」などと述べた。

写真3 冒頭のあいさつでシンポジウムの趣旨を説明する濵口道成理事長
写真3 冒頭のあいさつでシンポジウムの趣旨を説明する濵口道成理事長
写真4 来賓としてあいさつする山東昭子参議院議員
写真4 来賓としてあいさつする山東昭子参議院議員
写真5 来賓としてあいさつする佐野太局長
写真5 来賓としてあいさつする佐野太局長

 この後、5人の専門家がそれぞれの立場で、女性研究者を巡る現状や課題などについて講演した。

女性の参加はAI技術においても不可欠

 まずIBMワトソン研究所IBMフェローの浅川智恵子さんが「マイノリティとAIがつくる新たな世界」をテーマに講演した。浅川さんは子どもの頃、けがが原因で両目を失明。1985年に日本IBM東京基礎研究所に入社後、アメリカのIBMに移籍。現在はカーネギーメロン大学に研究拠点を置き、IBMフェローとしてAI(人工知能)などのコンピュータサイエンス分野で活躍してきた。

 浅川さんはAI技術があればさまざまな画像を認識し、その色やにおい、音など視覚以外の情報も学習できるような技術が進んでいる、と指摘。「(そうした技術が)もっと身近なものになれば目の見えない視覚障害者の助けにもなり、豊かな人生を送ることが期待できる。しかし良いことばかりでもない。AIバイアス(偏り)という新たな問題が出てきた」などと述べた。そして、自動運転車のシミュレーションで後ろ向きに進む車いすを認識できずにぶつかってしまったという例を挙げ、AIが前に進む車いすの画像しか学習しなかったことが原因だったと説明した。

 「近い将来、就職の面接に(人ではなく)AIが取り入れられ、そのAIが自動的に質問をして応募者の表情、振る舞い、音声、返答内容などを解析して採用担当者にレポートとして報告するとします。その技術の開発者が男性だけだったら、またデータセットが男性だけだったら、あるいは知覚障害や発達障害をまったく考慮していなかったとしたら、社会的影響は非常に深刻になると思います」。こうした事態を回避するためにはダイバーシティ(多様性)を重視することが不可欠である、と強調した。

写真6 講演する浅川智恵子さん
写真6 講演する浅川智恵子さん

女性やマイノリティの採用場面では採用する側のインセンティブが大切

 ワシントン大学教授でありハワードヒューズ医学研究所(HHMI)正研究員の鳥居啓子さんは「トップ科学者の育成と評価〜真の男女共同参画へ向けた課題」をテーマに講演した。鳥居さんは植物発生学が専門。1994年に渡米、ポスドク(博士研究員)としてイェール大学で研究者としてのキャリアを積んだ。現在はワシントン大学に所属し、2013年からは名古屋大学でも研究室を運営している。

 鳥居さんは浅川さんのAIバイアスの話を受けて、研究の世界でも「マチルダ効果」と言われる女性科学者の貢献が過小評価されるバイアスがある、と説明した。鳥居さんによると、研究者はポスドク時代には学会発表や論文発表をすることで評価される。その後、資金(グラント)を得て研究員になっても学会参加や論文発表は続く。大型資金の獲得や企業との連携、委員会や評議会、さらには大学経営、社会貢献など役割が増え続け、そうした業務に対して評価され続ける。そのような環境の中でキャリアを積むためには(研究者の)業績を正当に評価できるかが鍵になる。しかし日本でもアメリカでも、例えば、採用の場面で業績が同じでも、男性と女性では女性研究者の方が過小評価されることが研究報告によっても示されているという。

 鳥居さんはこうした実態に対する対策として採用時には応募者のイニシャルだけを表示し、性別、職業、年齢は伏せるようにしている。所属するHHMIでは次の4つの基準があるという。(1)プロダクティビティ:研究の生産性とその質や量、(2)インパクト:研究の衝撃度、重要性など、(3)イノベーション:研究の革新性や新たな価値観を生みだすかどうか、(4)フィット:採用側の学部・学科の既存研究とのマッチング、女性やマイノリティ(人種など)のロールモデルとして考慮できる点、論文への貢献度など−の4基準だ。

 鳥居さんは、大学や研究所が女性やマイノリティを採用するというインセンティブ(動機付け)を持つことが大切だと強調した。その一例として「教授の最終候補者に女性やマイノリティの人が残った場合、1ポストを2つにするように予算が付けば、2人の優秀な人を雇える。大学側にとってもインセンティブになる。そのためにもJSTやJSPS(日本学術振興会)など資金を出す側の役割が男女共同参画にとって重要だ」などと述べた。

写真7 講演する鳥居啓子さん
写真7 講演する鳥居啓子さん

女性研究者を支援するための九州大学の取り組み

 次に九州大学理事であり副学長の若山正人さんは「女性研究者の活躍促進に向けた取り組み〜採用女性枠と帯同雇用」をテーマに登壇し、九州大学での2つの取り組みを紹介した。

 一つは「女性枠設定による教員採用・養成システム」。若山さんによると、通常の採用選考だと各学部とも第1段階で終わるところを、女性枠の採用の際には全学で2段階選考している。この第2段階の審査では応募者の業績について議論するのはもちろんだが、推薦部局長による受け入れ体制、男女共同参画取り組み状況によるプレゼンを行うのが特徴。この方法により2009〜2017年で採用された女性研究者は48人で、うち教授で採用したのは7人。また過去5年間の論文数でも、この女性枠で採用された教員の平均論文数は九州大学の男性研究者の平均を上回っているなどのデータを示した。

 二つ目は「配偶者帯同雇用制度」。若山さんは「国内外から卓越した研究者、あるいは意欲とポテンシャルのある研究者、あるいは既に学内にいる若い優れた研究者の定着を図る施策のひとつとして発足させた。まだ1例もないが、男性でも女性でも、その配偶者に対してもきちんとした人事をして二人とも採用する。この制度は、九州大学だけでなく福岡県内の他大学にも広げていきたい」などと語った。

写真8 講演する若山正人さん
写真8 講演する若山正人さん

女性研究者を積極的に活用することは企業にとっても価値は大きい

 次に登壇したのは日本政策投資銀行産業調査部副調査役の餅友佳里さん。テーマは「研究開発への女性参画のメリット」。餅さんは同銀行の産業採用調査部で化学業界のアナリストとして、理系分野での女性の活躍に関する調査分析をしている。餅さんによると、日本では少子化や高齢化によって労働人口が縮小していく中で女性の力が期待されており、活躍の場は広がっているものの研究開発分野においてはまだ(女性の参入が)進んでいない。先進国の中でも女性研究者の割合が低い。「研究開発段階から女性研究者の視点を入れることで、女性たちが購買意欲を持つような商品を開発することで女性のニーズに応えられる。女性研究者を活用するためには有効」「(研究開発のグループやチームに)女性を入れることで多様な発想が生まれ、イノベーションが起こりやすい環境が作られる」。餅さんはこの2つが重要と言う。そしてデータを示しながら女性が参加した方がより特許の経済価値が高まることにも触れ、企業にとって研究開発分野に女性を積極的に登用、活用する価値は大きい、と強調した。

 最後の講演はJST副理事で、ダイバーシティ推進室長の渡辺美代子さんが登壇。「競争的資金に関する意識調査」について報告した。この意識調査はJSTダイバーシティ推進室が研究者を対象に実施し、回答した約1260人(男性約760人、女性約500人)の結果を分析した。その結果「競争的資金の研究開発に女性研究者の応募を増やすことが必要だ」「女性はファンディングが男性中心で女性に不利と考え、応募しない傾向にある」「男性は女性の意識を理解するのが難しい」「男性中心の審査体制と採択実績が、女性の応募が少ない原因」「女性枠に男性は反対の意見が多いが、女性は賛成の意見が多い」などが浮かび上がったことを紹介した。こうした調査結果を元に、二つのパネルディスカッションが行われた。

写真9 講演する餅友佳里さん
写真9 講演する餅友佳里さん
写真10 競争的資金に関する意識調査を報告する渡辺美代子さん
写真10 競争的資金に関する意識調査を報告する渡辺美代子さん

男性が多い中での仕事と、女性が多い中での仕事に違いはあるか

 第1部のパネルディスカッションでは、「科学とSDGs〜これからの科学技術と社会を考える」をテーマに5人のパネリストが登壇した。パネリストは大阪大学大学院工学研究科助教の赤井恵さん、大阪大学大学院情報科学研究科准教授の荒瀬由紀さん、早稲田大学理工学術院教授の所千晴さん、浜松医科大学光尖端医学教育研究センター准教授の矢尾育子さん、日産自動車パワートレイン技術開発本部EV・パワートレイン戦略部テーマリーダーの田所ゆかりさん。ファシリテーターは首都大学東京人文社会学部人間社会学科教授の阿部彩さんが務めた。

 ファシリテーターの阿部さんが、女性の多いチームの中で仕事をしたことがあり、男性が多い中で仕事をする時との違いを教えてほしいと問い掛けた。

 研究チームではないがプライベートでは子供会会長を経験したことがあるという所さん。子供会の役員はほぼ女性で構成される。「女性は共感する生き物。女性はよく話をして、よくコミュニケーションをとって、(全てにおいて)話し合って組織が動いていくのを感じた。(裏を返せば)女性はそこに共感がないと動かない」とコメントした。

 赤井さんは「科学を目的に集まった中では男女の差ややりにくさを感じたことは全くない」としつつも「それが上下関係のある組織の場合には、男性に対して遠慮する気持ちがあったように思う。逆に男性も私に対して(女性だから)ちゅうちょする部分もあったかもしれない」と振り返った。

 荒瀬さんは「実際に不都合があったわけではないが、何となく遠巻きにされている感覚があったり、何となく距離感を感じて発言しにくいことはあったりする」とコメントした。

男女の比率だけではなくダイバーシティに富んでいることが重要

  阿部さんは次に男女の混合チームが効率的に効果を上げるようにするにはどのようなことに気をつけるべきか、たずねた。

 所さんは「女性が大多数を占めるチームを無理やり作ってみるのはどうか」と提案した。「割合は分からないが、(男女比が)逆転した場合にそのチームがどのくらい面白いことができて、どのくらいの力を発揮できるのかを試してみる。そういった時期に来ているのでは、という気がしている」。

 矢尾さんによると、女性が多い状況を試してみるのはいいが、女性ばかりだとよくない、という。「今日のシンポジウムの登壇者にも男性が一人しか含まれていない。いろいろな意見が出るという意味では年齢も男性も女性も国籍もダイバーシティに富んでいるのが重要だ」などと述べた。

 所さんは環境対策で発展途上国を訪れることが多い。そうした途上国でほんとうに困っているのは女性や子どもだという。「そういう場面では(研究者として)女性が(単にプロジェクトを進めるだけの視点ではなく、そういう状況に)共感する視点は大切だ」。男性と女性ではプロジェクトの目的は同じでも切り口が大きく違う、とした上で「プロジェクトの問題解決に向けて進めていくには混合チームの方が必ず大きな力を生むと信じている」などと語った。

写真11 第1部パネルディスカッションのようす:左から阿部彩さん(ファシリテーター)、田所ゆかりさん、矢尾育子さん、所千晴さん、荒瀬由紀さん、赤井恵さん
写真11 第1部パネルディスカッションのようす:左から阿部彩さん(ファシリテーター)、田所ゆかりさん、矢尾育子さん、所千晴さん、荒瀬由紀さん、赤井恵さん

日本で研究するのは難しいからアメリカへ

 第2部のパネルディスカッションは「海外で研究する優秀な研究者との連携を考える」をテーマに4人のパネリストが登壇した。パネリストはイェール大学感染症疫学博士課程2年の塩田佳代子さん、慶應義塾大学理工学部物理情報工学科准教授の清水智子さん、そして先の講演で登壇した浅川さんと鳥居さん。ファシリテーターはJSTの渡辺さんが務めた。

 渡辺さんはパネリストに「なぜ渡米したのか」と質問した。鳥居さんは「当時日本では博士研究員のポジションがほとんどなく職がなかったから。(国際)学会で発表した研究成果が海外で話題になり声がかかった」。パネリストの中で唯一研究拠点を日本におく清水さんは「小さい頃から科学者になるのは夢だった。そのことを高校生の時に先生に相談したら、博士まで行くことを決めているのなら、アメリカの大学に行くように奨められた」。

 親の影響で小さい頃から国際機関で働きたいと思っていたという塩田さんは「日本の研究室では、他の研究室の人や同じ研究室のポスドクでもあまり話してはいけないという風通しの悪い文化が嫌で、ダイバーシティに富んだ環境に行っていろいろな人と交流したいと思い留学した」。

 浅川さんは「IBMフェローになったときに、大学に行きながら研究することを認められたので渡米した」。渡米する時になぜ日本の大学ではだめなのかとよく聞かれたという。「日本はコンピュータサイエンスの研究分野が非常に弱い。障害者のための研究をする人も日本にはほとんどいない。アメリカでは障害者を支援する技術で研究する博士課程の学生がたくさんいる。分野によるとは思うが、日本では私の研究はできないと思った」。

女性研究者同士でのネットワークは有効

 渡辺さんは次にファンディングについてアメリカと日本では違いがあるかを質問した。

 鳥居さんはファンディングと一口にいってもいろいろなレベルがあるとしつつも「アメリカでも女性やマイノリティがこぼれ落ちていることは日本と同じだ」と指摘した。鳥居さんの専門である生命科学分野の学生は、女性が過半数を占めているという。しかし、准教授、教授と上がっていく課程で女性は減っていく現実があり、その原因はやはり仕事と家庭や子育てとの両立の難しさにあるようだ。アメリカも日本と同じ問題を抱えているようだ。

 鳥居さんは、その対応策としてHHMIの例を紹介した。「昨年から女性やマイノリティだけを対象にした8年間のフェローシップ(研究費)を作った。これはたいへん恵まれているタイプのフェローシップ。ポスドクになって1年程経った頃に、優秀な女性やヒスパニックやアフリカ系アメリカ人などのマイノリティに対して、ポスドクとして4年間サポートし、その間にテニュアトラック(終身雇用の専任教員)になった場合は、さらに4年間で1億5千万円くらいを投資してもらえる。そうすることでキャリアトランジション(キャリアの節目)をサポートする。さらに、HHMIのネットワークを使って、こういう問題に興味のある人たちがメンターとして付いて、女性やマイノリティの人たちがこぼれてしまわないで研究が続けられるサポ−トシステムを作った」。

 大学と大学院時代をアメリカで過ごした清水さんは大学院生の時にはリサーチアシスタントとして雇われていた。日本との大きな違いは、研究室のボスがとってきた研究費から清水さんの学費と生活費が支払われていたこと。その額は5年間で約3000万円にも上ったという。なぜそんな多額なお金を外国人の一女性大学院生に支払ったのかについては、「日本との人脈を作るのに必要だったと思う」と分析した。そして「日本のファンディングシステムでも、学生やポスドクを雇うお金がもっと潤沢にあれば人材育成にも貢献できる」とコメントした。

 塩田さんはこの日のシンポジウムに参加するにあたり、周囲の研究者に聞いてきたという。「(人と人がつながる)ネットワークを日本人研究者の中で作っていく活動ができたら若手としては嬉しい。イェール大学では先生たちや卒業して企業に行かれた人たちなどと、在校生の女性をつなぐネットワークがあり、例えば私が国際機関で働きたいと思ったら、国際機関で働いている人からアドバイスしてもらうようなことが活発に行われている。そういうことが日本人研究者の中でもできたらいい」と述べた。

 浅川さんは、女性技術者コミュニティを作って女性技術者リーダを育てようと実際に活動している。最初は女性ばかりの集まりでは何をしたらいいのかが分からずに、あまり盛り上がらなかったが、人脈が広がっていくに従い、お互いに協力し合ってキャリアアップしていくというメカニズムができると次第に盛り上がっていったと自身の活動を振り返った。「JSTが横串でいろいろな人をつなげ、それがパワーアップして日本人女性の技術を向上させるような、そういう仕組みをぜひ作ってもらえると面白いと思う」。

写真12 第2部パネルディスカッションのようす:左から渡辺美代子さん(ファシリテーター)、鳥居啓子さん、清水智子さん、塩田佳代子さん、浅川智恵子さん
写真12 第2部パネルディスカッションのようす:左から渡辺美代子さん(ファシリテーター)、鳥居啓子さん、清水智子さん、塩田佳代子さん、浅川智恵子さん

 全てのプログラムを終え、お茶の水女子大学学長の室伏きみ子さんがこの日のシンポジウムを振り返り「女性たちが研究を継続し、将来を担う人材になるためには、大学として組織的な支援策を用意することが必要だと思っている。世界は若い女性たちが研究に参入することを求めている。研究者を志す人たち、研究者として歩み始めた人たちには、ぜひ失敗にめげない強い心を持って大きな目標に向かってチャレンジしてほしい」とエールを送った。

 閉会のあいさつでJSTの真先正人理事は「今後も継続して議論を重ねていきたい。うまい仕掛けをすることで審査の体制、プロジェクトの運営の体制にどのように取り組んでいけるのか、1歩でも、2歩でも前に進めるように皆様のご指導をいただきたい」と締めくくった。

写真13 最後にコメントする室伏きみ子さん
写真13 最後にコメントする室伏きみ子さん

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