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パーキンソン病治療に期待の成果

掲載日:2011年11月2日

パーキンソン病は、大脳基底核の一部に薬物を投入することで治療効果を挙げられる可能性があることを、自然科学研究機構生理学研究所の研究グループがサルを使った実験で確かめた。

同研究所の南部篤教授、橘吉寿助教らは、京都大学霊長類研究所の高田昌彦教授らと共同で、パーキンソン病の症状を示すモデルザルの大脳基底核で神経が発する電気信号のリズムに異常がみられることを明らかにした。さらに、大脳基底核の中の視床下核と呼ばれる部分に、ムシモールという薬物を注入することで、この異常を抑え、パーキンソン病に特有な症状である運動障害をやわらげることに成功した。

ムシモールそのものは神経に毒性があるので、人間には使えない。しかし、ムシモールと同様の効果があり、かつ人の脳に悪い影響がない薬物を見つけることで、パーキンソン病の新たな治療法開発が期待できる、と研究グループは言っている。

パーキンソン病患者を悩ます運動障害は、神経伝達物質であるドーパミンが排出されないことで起きることは分かっている。しかし、パーキンソン病そのものの原因は分かってなく、これまで神経細胞移植などさまざまな治療法開発が試みられているものの決定的な治療法は見つかっていない。

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