世界気象機関(WMO)が6日、2017年の世界の平均気温は、観測史上高い順で上位3位以内に入る可能性が高い、と発表した。データは9月までのもので、10〜12月の数値次第で最高値だった昨年に次ぐ2位か、15年に次ぐ3位になり、いずれにせよ世界は歴史的な高温傾向が続いているという。6日からドイツ・ボンで始まった気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)に合わせてWMOが地球温暖化傾向に警鐘を鳴らした。
WMOは今年1〜9月まで世界の平均気温のデータを分析した。その結果、平均気温は14.8度で、産業革命前と比べて気温上昇は1.1度に及んでいることが分かったという。
パリ協定は、地球温暖化の深刻な被害を避けることを目的とし、今世紀後半に温室効果ガスの排出を実質ゼロにし、産業革命前からの気温上昇を2度未満、できれば1.5度に抑えることを目指している。今回の発表データは既に目標の半分以上温暖化が進行してしまったことを示している。
![画像 気温上昇のイメージ画像(提供・COP23事務局)](https://scienceportal.jst.go.jp/assets/image/img_news/blog_id_1921_order_1.jpg)
![図 気温上昇のグラフ(提供・WMO)](https://scienceportal.jst.go.jp/assets/image/img_news/blog_id_1921_order_2.jpg)
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