市民からの通報で区内の小学校などで高い放射線が確認された東京都足立区は18日、区立東渕江小学校のプール機械室雨どいの下、面積1平方メートルの土を深さ10センチ削り取る対策を行った。この地点は区の測定でも地表から50センチの高さで1時間当たり3.99マイクロシーベルトという放射線量が測定されていたが、表面土壌を除去した結果、放射線量は1時間当たり0.13マイクロシーベルトに低下した。
政府が1年間の積算放射線量を算出する際に用いる計算式によると、1時間当たり0.13マイクロシーベルトは年間積算放射線量約0.7ミリシーベルトに相当する。
足立区は18日、東渕江小学校を含め市民から通報のあった5施設について除染、清掃、放射線量測定作業を行った。この結果、地表50センチの高さで測定した放射線量が区の指標である1時間当たり0.25マイクロシーベルトを超えている地点が、まだ東渕江小学校の学童入口横雨どい下(0.27マイクロシーベルト)と佐野地域学習センター駐輪場雨どい下(0.31マイクロシーベルト)の2カ所あることも明らかにした。佐野地域学習センター駐輪場の雨どい下は表層土を入れ替える予定で、東渕江小学校については引き続き測定作業を続けるとしている。
首都圏では、自主的に放射線測定を行っている市民団体の通報で、自治体が対策を迫られる例が相次いでいる。船橋市は、財団法人船橋市公園協会所有の「ふなばしアンデルセン公園」内で放射線量の高い場所があるとの市民団体の通報で、13日測定作業を行った結果、3個所の地点で1時間当たり0.78マイクロシーベルト、0.91マイクロシーベルト、1.41マイクロシーベルトという「対応すべき」放射線量(いずれも地表1センチの高さの測定値)が確認された。それぞれ土壌の除去(1個所はさらに覆土も)を行った結果、表面から50センチの高さで1時間当たり0.18マイクロシーベルト、0.26マイクロシーベルト、0.13マイクロシーベルトに放射線量が下がった、と18日公表した。
関連リンク
- 足立区 関連サイト
- 船橋市 関連サイト