国際科学技術財団は25日、ことしの日本国際賞を岸本忠三・大阪大学名誉教授・同大学元総長、平野俊夫・大阪大学医学系研究科長・医学部長、デニス・リッチー博士(ベル研究所特別名誉技師)とケン・トンプソン博士(グーグル社特別技師)の4人に贈ると発表した。
岸本、平野両氏の授賞理由は、インターロイキン6の発見から疾患治療への応用に一貫して貢献した業績に対して。また、リッチー、トンプソン両氏はベル研究所の研究員だった1969年に「UNIXオペレーティングシステムを開発」した業績が評価された。
受賞発表の記者会見にはリッチー氏を除く3人が出席、「インターロイキン6の発見が治療に役立つまでに発展したことはうれしい」(岸本忠三氏)、「医療崩壊など目の前のことだけでなく基礎科学、基礎医学の重要性にも目を向けてもらえれば」(平野俊夫氏)、「UNIXが40年でこれほど大きくなるとは思いもしなかった」(トンプソン氏)など、それぞれ受賞の喜びを語った。
授賞式は4月20日に東京で開かれ、総額1億円の賞金が4人の受賞者に分配授与される。
(提供:国際科学技術財団)