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緊急地震速報を迅速化

2009.08.03

 
気象庁は、新設地震観測点の活用とマグニチュード(M)推定式の改良により、地震発生から緊急地震速報を出すまでの時間を大幅に縮め、新システムによるサービスを3日正午から開始する態勢を整えた。

 
新たに活用されるデータは、東南海沖の海底5カ所と、八丈島と奄美大島それぞれ1カ所に新設された地震観測点の地震波データ。例えば2004年9月5日に紀伊半島沖で起きた地震(M7.1、最大震度5弱、深さ38キロ)の場合、これらのデータに改良マグニチュード計算式を適応することで、地震が発生してから緊急地震速報を出すまでの時間を8秒以上短縮できるという。

 
緊急地震速報は、震源に最も近い観測点で最初に到達するP波を検知して直ちに地震の規模(M)を推定、大きな揺れ(S波)が想定される場合、警報を発信する。新しいサービスでも震源のすぐそばでは効果が期待できないのは同様だが、震源から離れるほど、速報を受けてから対策をとる時間的猶予がさらに大きくなる。南海トラフ沿いなど海底プレートが潜り込む場所で過去繰り返し起きている海溝型巨大地震などに特に効果が期待されている。新たなサービスにより紀伊半島沖で起きた地震に対し緊急地震速報を8秒以上速められるということは、例えば新宮市で速報を受けてから大きな揺れに見舞われるまでに14秒の余裕があることを示す(従来の緊急地震速報システムでは5.4秒)。

 
一般向けの緊急地震速報は、2007年10月1日にスタートした。昨年7月24日、岩手県沿岸北部で起きた地震(M6.8、最大震度6弱、深さ108キロ)では、気象庁が最初の地震波を観測したのは、地震発生の約4秒後。しかし、この時の当初の震度予測は4弱で一般向けの緊急地震速報を出す条件である「地震波が2点以上の地震観測点で観測され、最大震度が5弱以上と推定された場合」に合わず、結局、緊急地震速報は、地震発生の約20秒後と遅れ、岩手県一帯に大きな揺れが到達した後となった。

 
この地震についても新しいマグニチュード計算式を適用することで、最初に地震波を検知した後、4.4 秒で緊急地震速報を発表することができる、と気象庁は言っている。

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