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月の“山脈”は冷えて収縮してできたシワ

2009.02.13

「かぐや」搭載レーザ高度計によって得られた
月の地形図=ハンメル等積投影図法
黒丸は最高地点、白丸は最低地点=”1px”>
処理・解析:国立天文台
(提供:宇宙航空研究開発機構)

月の海に見られる細長いリッジ(山稜)は、月全体が冷えて収縮した時にできたシワであることが、月周回衛星「かぐや」によるレーダ観測で明らかになった。

平らな月の海には、細長く盛り上がって伸びるリッジという地形が見られる。「晴れの海」の地下構造をレーダで調べたところ、リッジの地形と、地下の地層境界を示すレーダ反射面とは平行であることが分かった。反射面の上部は28億4千万年前の玄武岩が覆っていることから、観測結果はリッジが28億4千万年前以降にできたことを示している。

宇宙研究開発機構は、28億4千万年前以降、月全体の冷却の度合いが予想以上に大きく、冷却により月全体が収縮し、表面にシワとしてリッジが形成された、と説明している。水星でも表面積が縮小してできた断層があり、これも水星全体の冷却によると見られているという。

またレーザ高度計による観測で、月の正確な形が分かった。赤道半径は1,738.64キロ。極半径はわずかに短く1,735.66キロで、極半径が突き止められたのは初めてだ。地形は地球、金星、火星に比べて起伏が大きく、この理由としては月の地殻が硬く、起伏の大きな地形でも支えられることと、水など揮発性の物質が非常に少ないことが推定できるという。

リレー衛星「おきな」による月裏側の重力場観測の結果、40億−35億年前の月内部は地球に向いた表側は高温で、裏側が低温だったことも明らかになった。

「かぐや」によるこれらの観測結果は、2月13日発行の米科学誌「サイエンス」に4本の論文として詳しく報告された。

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