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最先端の研究拠点に不可欠の間取りとは?

掲載日:2007年12月14日

きょう当サイトに掲載したインタビュー記事「ブレークスルーは高い目標設定から」の最終回「豊かな裾野持つ八ヶ岳型大学を」の中で、岩崎洋一・筑波大学学長が興味深い指摘をしている。

岩崎氏は、筑波大学の超並列型スーパーコンピュータ「CP-PACS」シリーズの研究開発で、指導的な役割を果たした物理学者・計算科学者である。「CP-PACS」は、一時性能で世界トップの座についたこともある。この挑戦的なプロジェクトでは、物理学者と計算機工学者の協力が功を奏した。この秘訣ともいうべきものが、研究開発の拠点となった計算物理学研究センターに細かい部屋を設けず、広いフロアをパティションで区切っただけにしたことだという。

「異なる分野の研究者が同じところにいるということが、特に若い人を育てること、分野融合研究にとって非常に重要」と考えたからだ。

たまたま、同じく当サイトに掲載中のオピニオン「チームジャパンで戦わないと負けてしまう」でも、山中伸弥・京都大学再生医科学研究所教授が全く同じ趣旨のことを強調しているのが面白い。

山中教授は、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)研究開発の国際競争で負けないためには、「細胞を作るための分化誘導には、京都大学再生医科学研究所のほかに京大、慶應大、東大、理化学研究所のメンバーが必要で、安全性確認では自治医大、ベクター開発では自治医大と理研、ハイスループットスクリーニングでは製薬会社の協力が必要になる」と語っている。

さらに京都大学に中核となる拠点を作る必要も指摘した上で、次のように言っているのだ。

「建物は、その構造から変えていかなければいけない。今の日本の大学の多くは、一国一城型で、各研究室が分離しており、研究室間の交流がほとんどない。京大再生研には13名の教授がいるが、隣の研究室の教授に会うのは1カ月に1度か2カ月に1度くらい。それでは交流ができない。今、米国などの新しい施設はインタラクティブな環境になっており、研究スペースは常にシェアして、研究員が常に顔を会わせている。教授の部屋もずらっと並んでいて、トイレに行くにも他の教授の前を通らなくては行けないから、日常的に研究者同士の会話が行われている。iPS細胞のための中核組織の建物は、ぜひこういう構造にしたい」

素人が聞いても、岩崎、山中両氏の言うことはごく当たり前のことのように思えるのだが…。

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