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福島第一原発周辺20キロ内『警戒区域』に

掲載日:2011年4月21日

菅首相は21日、避難地域に指定されている福島第一原子力発電所の半径20キロ内を「警戒区域」に変更することを決め、福島県知事と関係市町村長に居住者への周知を指示した。22日午前零時から実施される。

「警戒区域」は、災害対策基本法に基づいて設定され、緊急事態対策の従事者や市町村長が一時的な立ち入りを認める場合を除き、当該区域への立ち入りを禁止、または退去を命ずることができる。従わない場合は罰則規定があるのが特徴だ。

福島第一原発周辺20キロ以内の住民に対しては、避難の指示が3月15日に出ているが、一部の住民が指示に従わず残っているほか、一時自宅に戻るために立ち入る住民もいる。

政府の原子力災害対策本部(本部長・菅首相)は、避難区域の残留者や立ち入り者の安全確保が困難で、同区域外への影響も懸念されるための措置であり、居住者らの生命、身体の危険を防止するのが目的、と警戒区域設定の理由を説明している。区域内に立ち入ることができないよう道路に物理的措置を講じるほか警察官などによる検問を行うことも明らかにした。

政府は、警戒区域の設定とともに、住民から要望の強い一時立ち入りにも対応することを決めた。21日午前、記者会見した枝野官房長官によると、立ち入りを認められるのは1世帯1人、バスを利用し集団で行動、持ち出し品は必要最小限のものとし、在宅時間は最大2時間程度との考え方を示した。公益上の理由がある法人、役場などへの立ち入りは個別に判断して対応するとしている。また、同長官は警戒区域設定により防犯上の懸念にも応えられると語った。

避難指示は、福島第二原子力発電所の半径10キロ以内の住民に対しても出ているが、政府は21日、範囲を半径8キロ以内に変更することを決め、福島県知事と関係町長に居住者への周知を指示した。枝野官房長官は、福島第二原発は原子炉が冷温停止の状態になっており一定の安全対策が確保されている一方、2系統の冷却系統のうち1系統が依然、使用できないことや修理中の非常用ディーゼル発電機があるなど完全には復旧していないことを、避難地域が一部解除となった理由に挙げた。

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