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分子生物学会がSTAP論文で適正な対応を再要望

2014.03.12

◇追記
 刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得細胞(STAP細胞)を発見したとする成果につき、理化学研究所の調査委員会が2014年3月と12月、研究不正があったと認定しています。論文は同年7月に取り下げられました。

 日本分子生物学会は3月11日、大隅典子理事長(東北大学教授)の声明「STAP細胞論文などへ対応についての再要望」を公表した。同学会は3月3日にも、理化学研究所(理研)に対して、規範となるような対応を求めていたが、今回は、この8日間で論文の疑惑が深まったのを受けて、より具体的で厳しい要望になっている。

 声明は「英科学誌ネイチャーに掲載された2報のSTAP論文は、データ自体に多くの瑕疵
(かし)があり、その結論が科学的事実に基づき、十分に担保されているものとは言えない。多くの作為的改変は、単純なミスである可能性をはるかに超えている」と指摘し、理研に生データの即時、全面的な開示、論文の撤回、再投稿を含む迅速かつ適正な対応を要望している。

 さらに「このように公正性を疑われるような事態を招いた原因に対する詳細な検証と報告」を理研に求めた。研究倫理にも言及し、「責任ある健全な研究成果を社会に対して発信するためにも、我々は襟を正していく」と強調している。

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