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理研がSTAP論文取り下げ視野に検討

2014.03.11

 理化学研究所(理研)は3月11日、画像などで疑問が指摘されている「刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得 (STAP)細胞」の論文(1月30日付の英科学誌ネイチャー掲載の2報)について「信頼性、研究倫理の観点から取り下げを視野に検討している」と発表した。

 この方針は「STAP細胞論文の調査について」という短い文書で示された。論文筆頭著者の「博士論文の画像がネイチャー論文に流用されている」という新しい疑義を重く受け止めて調査を始めたことも明らかにした。これまで進めてきた調査を含めて、理研は3月14日に経過を報告するとしている。

 この問題では、菅義偉官房長官や下村博文文部科学相が11日午前の会見で、調査を実施して事実を明らかにするよう理研に求めていた。「科学研究における再現性を含む評価は、科学的根拠を基に研究者社会において検証いただくもの」としていた研究グループの自信も、批判の嵐の中で揺らいでいる。

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