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リアルタイム線量測定4カ月遅れて運用開始

2012.02.21

 文部科学省は21日、今年度補正予算で整備してきた福島県内のリアルタイム線量測定システムの試験運用を開始し、リアルタイム測定結果のホームページ上で公開した。

 文科省は、東京電力福島第一原発事故を受け、福島県内の学校や公園などにリアルタイム線量測定システム2,700台(1次補正600台、2次補正2,100台)を設置し、装置周辺の空間線量率の平均値やトレンドグラフをホームページ上で公開する事業を進めている。

 当初、1次補正予算で措置された600台は10月中旬に稼働する予定だったが、受注業者との契約解除などで4カ月ほど遅れ、2次補正予算分のモニタリングポストとあわせて、今回、試験運用を開始した。

 モニタリングポストは、地上50センチ(幼稚園、保育園、小学校、公園など)または1メートル(中学校、高校、大学、図書館、駅前など)のガンマ線量を計測し、10分ごとに平均値を携帯電話端末から文部科学省のサーバーに送信する。太陽電池とバッテリーで駆動し、午前7時から午後7時までは電光表示も行う。

 警戒区域や計画的避難区域については、可搬型モニタリングポストを年度内に設置する予定だが、葛尾村と飯舘村などの一部には今回のシステムを導入している。

 ホームページでは、地図上にモニタリングポスト設置市町村とその結果一覧が表示され、地図を拡大すると地域の線量計の場所が表示される。各線量計をクリックすると地図の下にグラフが表示されるようになっている。

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