昨年、世界中で排出された二酸化炭素(CO2)の量は、前年に比べ5.9%増加、大気中のCO2濃度も389pmmと過去80万年で最も高くなったことが、5日公表されたグローバルカーボンプロジェクトの報告書で明らかになった。
中国、米国、インド、ロシア、欧州連合(EU)の排出量増加が大きく影響しており、他の新興国からの排出量も依然、増加している。世界のCO2排出量は、世界金融危機の影響で2008-09年に減少に転じた。しかし、これも一時的な現象で終わったことになる。
グローバルカーボンプロジェクトは、地球の炭素循環を管理する政策に役立つ科学的理解を深めることを目的として2001年に発足した国際研究計画。国立環境研究所とオーストラリア連邦科学産業研究機構に事務局が置かれている。