電源開発株式会社は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究事業として、北九州市の沖合で洋上風力発電システムの実証研究を始めた。
直径83メートルの洋上風車を海岸から1.3キロ、深さ14.5メートルの海域に設置し、着床式洋上風力発電設備の設計、施工、運転保守技術の開発、実証と環境に与える影響について調査を行う。研究期間は2015年2月まで。
電源開発は、NEDOの委託事業としてこの海域に洋上風況観測塔を設置し、洋上発電に必要な設備の設置、運転に必要な、風や波についての観測データを得る洋上風況観測システム実証研究を昨年8月から行っている。
経済産業省は2月に公表した「新エネルギー等導入促進基礎調査事業(風力エネルギーの導入可能量に関する調査)調査報告書」の中で、社会的に受け入れられるかどうかまで考慮した国内の現実的な導入可能量だけでも、着床式(水深50メートル未満)、浮体式(水深50-200メートル)合わせて約1,300万キロワットの洋上風力発電施設が期待できる、という試算結果を示している(陸上は約3,900万キロワット)。