世界の風力発電出力は昨年、28.8%増加、120.8ギガワット(1億2,080万キロワット)に達した、と世界風力エネルギー協会(本部ベルギー)が発表した。この量は、毎年、1億5,800万トンの二酸化炭素(CO2)排出削減効果を持つという。
昨年、最も伸びが大きかったのは米国で、前年の50%に相当する836万キロワットの増加。総出力は2,510万キロワットとなり、ドイツ(2,390万キロワット)を抜いて世界一となった。風力の増加量は米国で昨年1年間に増えた総発電出力の42%を占め、3万5,000人の新しい雇用増をもたらした。
米国に次いで伸びが大きかったのは中国で、昨年1年間で630万キロワットの増。これは4年連続の倍増で、総出力は1,220万キロワットとなった。ことしも倍増の勢いは変わらず、2010年にはドイツ、スペインを抜いて世界第2の風力発電国になるとみられる。「中国企業は、2009年には国内だけでなく日本や英国市場へも参入するだろう。米国へもいずれは」と中国再生エネルギー産業協会の責任者は言っている。
欧州は昨年1年間で890万キロワット伸び、総出力は6,600万キロワットとなった。