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特定避難勧奨地点新たに設定 計画的避難区域外に

2011.06.17

 原子力災害対策本部は16日、福島第一原子力発電所事故によって計画的避難区域と定められている区域外に特定避難勧奨地点を設けることを決めた。計画的避難区域の外側に位置する伊達市や南相馬市の一部に、事故発生後1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超えると推定される地点があることが、文部科学省の測定で明らかになったことを受けた措置。具体的な特定避難勧奨地点の設定は、福島県、関係市町村などと協議し、除染が容易でない区域を住居単位で特定するとしている。

 対象地点でも移転を希望しない世帯には避難を強制せず、さらに定期的なモニタリングの結果によっては特定避難勧奨地点の解除も柔軟に行うとの考え方も示した。

 枝野官房長官は16日夕方の記者会見で「特に、妊婦や子どものいる世帯などは避難をしてほしい。避難しない人には放射線の影響や生活上の留意点などの情報をさらにきめ細かく提供する」と語った。

 菅首相(原子力対策本部長)は4月下旬、福島第一原子力発電所から半径20キロ以内を避難区域から罰則規則がある警戒区域に変えたほか、警戒区域の外側に計画的避難区域を指定した。福島第一原子力発電所から30キロ以遠の地域も含むこの計画的避難区域には葛尾村、浪江町、飯舘村の全域と川俣町、南相馬市の一部地域が含まれ、住民たちは現在避難生活を送っている。特定避難勧奨地点はこれらの地域のさらに外側が対象になる。

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