使用済み燃料タンクの水位が下がり、温度上昇で燃料の損傷・溶融が懸念されている福島第一原子力発電所3、4号機のうち、より緊急性が高いと判断された3号機に対し17日午前、自衛隊ヘリ部隊による空中からの水投下作業が行われた。
ヘリコプターによる水投下は前日にも計画されたが、現場の放射線量が高いため、中止された。北澤俊美・防衛相は17日午前、記者会見し、地上からの放水が同じ理由で進まない状況下で「今日が限度」という判断からの決断だったことを明らかにした。また、水投下は高度300フィート(約90メートル)での放射線量が1時間当たり87.7ミリシーベルトという高い値の中で実行されたことも明らかにした。放水量は1回7.5トンで4回実施された。
枝野官房長官も同日午前の記者会見で、3号機の方が4号機より緊急性が高いとの判断に基づくヘリコプターによる水投下だったこととともに、今後も3、4号機には警察による地上からの放水と併せた対策が必要であることを明らかにした。