3年前、小笠原諸島聟島で人工飼育された後、巣立ったアホウドリのヒナのうち新たに1羽(オス)が聟島に戻った、と山階鳥類研究所が発表した。
最初に里帰りが確認された(10日)の1羽(オス)に続き2羽目にあたる。10日の時点では、生まれた場所である鳥島に戻っていることが確認されていた。
アホウドリの移住作戦は、いつ噴火するか分からない火山島である鳥島を繁殖地としているアホウドリの繁殖地を広げ、絶滅の危機を減らすことが目的。生まれたばかりのヒナをかつてはアホウドリの繁殖地の一つだった聟島へヘリコプターで移送、人工飼育した後、巣立ちさせる。山階鳥類研究所が環境省、米魚類野生生物局、三井物産環境基金、公益信託サントリー愛鳥基金などの支援を受けて、3年前から実施している。
今回、戻ったアホウドリは、最初に帰郷が確認された1羽同様、3年前に聟島を巣立ってカムチャッカ半島付近に飛来していた移住作戦1期生のうちの1羽。
