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ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」任務完了

2011.01.27

 太陽光の圧力で進むソーラー電力セイル実証機「IKAROS」は打ち上げ後、約半年間に予定されたすべての目的を達成した、と26日宇宙航空研究開発機構が発表した。

 「IKAROS」は昨年5月21日に金星探査機「あかつき」と一緒に種子島宇宙センターからH-ⅡAロケットにより打ち上げられ、同年12月8日に金星に再接近した。ソーラーセイルという世界で初めての航行技術を実証し、同時に将来の「ソーラー電力セイル」というハイブリッド推進に備えた薄膜太陽電池での発電を確認する任務を負っていた。

 宇宙航空研究開発機構によると、太陽光を受ける差し渡し20メートルの大型膜面(セイル)の展開、セイル上の薄膜太陽電池システムによる発電、ソーラーセイルによる加速、軌道制御などの作業を予定通りこなし、予測通りの性能が確認できた。

 「IKAROS」は2012年3月末ごろまで、後継機の開発に役立つ技術の実証と観測を続ける。

金星に近づく「IKAROS」  (提供:宇宙航空研究開発機構)
金星に近づく「IKAROS」 (提供:宇宙航空研究開発機構)

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