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iPS細胞の自動培養装置開発

2010.06.29

 再生医療や創薬への応用が期待されているiPS(人工多能性幹)細胞を自動培養する装置を川崎重工業、国立成育医療研究センター、産業技術総合研究所が共同で開発した。

 iPS細胞を今後、医療や創薬に活用していくには、大量、安定的に培養できる技術の開発が不可欠とされている。開発された自動培養装置は、国立成育医療研究センター生殖・細胞医療研究部が確立したiPS細胞の培養手順を、川崎重工がロボット技術と画像処理技術を活用して機械化した。

 産業技術総合研究所と国立成育医療研究センターは、この装置で3カ月間、自動培養された細胞が未分化のiPS細胞であることを各種検査によって検証している。

 iPS細胞の培養は、細胞が分化しないよう細心の注意が必要とされている。現在、熟練の研究者が顕微鏡を用いて細胞の状態を観察し、状態のよい細胞を選んで行っている、という。

 この成果は、新エネルギー・産業技術総合開発機構から委託を受けた「iPS細胞等幹細胞産業応用促進基盤技術開発」の一環として得られた。

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