トムソン・ロイターが発表した昨年1年間の学術論文被引用数ランキングによると、国内のトップ10は、前年と全く顔ぶれと順位だった。これは各機関の論文が引用された総数で順位を付けている。10位に入った大学や研究機関はすべて前年に比べて論文被引用数を増やしているのが、目を引く。
このランキングは、研究者をたくさん抱える機関ほど論文の数も多いので順位が高くなりやすい性格を持っているが、一論文当たりの被引用数(平均被引用数)で見た場合でも、10機関すべてが昨年より高い数値を残した。一方、世界順位で見ると、前年より順位を上げたのは東京大学(12位から11位)など5機関にとどまっており、世界の研究機関の競争が激化していることをうかがわせる実態も読み取れる。
論文被引用数の上位大学、研究機関は次の通り。かっこ内は世界の順位(左が2008年、右が07年)と平均論文被引用数
- 東京大学(11、12、13.55)
- 京都大学(30、28、12.91)
- 大阪大学(34、33、13.28)
- 東北大学(64、65、10.33)
- 科学技術振興機構(80、92、18.11)
- 名古屋大学(108、104、11.15)
- 九州大学(120、123、9.82)
- 理化学研究所(134、139、15.69)
- 北海道大学(144、142、9.07)
- 東京工業大学(165、162、9.60)