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J-PARC用の高性能中性子検出器開発

2009.04.01

 
従来の装置に比べ50-100倍もの測定効率を持つ中性子検出器を茨城県、J-PARCセンター、茨城大学が共同で開発した。茨城県東海村に建設された大強度陽子加速器「J-PARC」の物質生命科学実験施設・茨城県生命物質構造解析装置に組み込まれ、学術研究だけでなく、創薬など産業利用に対しても強力なツールとなる、と期待されている。

 
新しい中性子検出器は、中性子を検出するシンチレータに短時間で強く発光する材料を開発して使用したほか、波長変換ファイバを多数配置するなどの工夫により、1ミリ以下という位置分解能を実現した。

 
すでに低出力で既存の装置並みの検出感度を持つことを確認しており、物質生命科学実験施設の設計出力下では、既存装置の100倍以上の測定効率が期待できるという。J-PARCの強力なパルス中性子を利用した生命物質の構造解析は、J-PARCの有力な活用分野とされており、新しい検出器により、例えばこれまで4カ月ほどかかっていたタンパクの構造解析がわずか数日でできる、とJ-PARCセンターは言っている。

 
J-PARCは、日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構の共同運営組織J-PARCセンターが、2001年から建設を進めてきた。大強度陽子ビームによって発生する大量のK中間子やパイ中間子、反陽子、ミュオンなど二次粒子ビームを用いて基礎研究から幅広い応用分野への活用が期待されている。完成を間近に控え、既に利用が始まっている。

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