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火星に生命の可能性結論持ち越し

2008.08.07

 米航空宇宙局(NASA)は、火星探査機「フェニックス」に搭載した分析装置により火星表面の土から過塩素酸塩を検出したことを明らかにする一方、それが生命存在の可能性に対してよいニュースか悪いニュースかは不明と発表した。

 NASAは既に火星の土に水が含まれることを確認しており、関心は生命存在のより確実な証拠となる有機物の確認に移っている。分析作業中に、宇宙航空専門誌が、重大な発見を隠していると報じたことから、今回の記者発表となった。

 過塩素酸塩についてNASAの研究チームは、チリのアタカマ砂漠など地球上でも自然に存在するもので、通常の環境では安定な物質で微生物を破壊するようなことはない、と言っている。

 過塩素酸塩は、1個の塩素原子の周囲に4つの酸素原子が結ぶついた構造を含む。研究チームは、土を温めた結果、放出された酸素を検出したが、塩素は検出されなかった。この結果については、過塩素酸塩の検出結果を否定するものではないとしている。

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