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緊急挿入された制御棒の1本地震で抜けず

2007.10.19

 新潟県中越沖地震で地震発生とほぼ同時に炉心に挿入された柏崎刈羽原子力発電所7号機の制御棒のうち1本が、抜けなくなっていることを、東京電力が18日明らかにした。

 東京電力、原子力安全・保安院のプレスリリースには詳しい記述がないが、18日の新聞各紙朝刊は次のように伝えている。

 「7号機は改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)で…緊急停止時には、まず水圧でピストンが押し上げられて制御棒を挿入。後からモーターで駆動されるねじが上昇し、ピストンの内側から支える。通常、制御棒を引き抜く際には、ねじを下に動かすとピストンも降りるが、この制御棒ではねじだけが下に降りていた」(東京新聞)

 「落下防止のための歯止めが引っかかったか、地震で機器に何らかの変形や損傷が生じた可能性があるという」(朝日新聞)

 「制御棒は…耐震設計上の重要度分類では最上位の『As』クラス。原因次第では、他の原発にも対策が必要になる」(読売新聞)

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