レポート

地域と宇宙から霞ヶ浦再生 小学生とリモセン研究者ー 第3回「市長も子供たちの提案に耳」

2006.07.31

 霞ヶ浦周辺には谷津田と呼ばれる谷あいの湿地がある。上林徳久・リモートセンシング技術センター主任研究員たちによる衛星画像も無数の谷津田の存在を示していた。霞ヶ浦に水を供給する水源でもある谷津田はかつて水田として手入れをされていたが、減反策などもあって現在は稲作が放棄され、荒地になっているところが多い。霞ヶ浦に近い牛久市の神谷小学校を、2月16日、池辺市長が訪れた。学校のすぐ脇にある谷津田をどのようにして生き物たちが再び住めるような湿地に変えるか、子供たちの提案に耳を傾けるためだ。手書きの地図なども示しながら、谷津田再生計画を説明した生徒たちに対し、市長も「一緒に街づくりをしよう」と約束した。「地域の(自然)情報を一番持っているのは小学生。それに加えて、子供には、物事、世界を常に総合的に捕らえたいという強い意志があり、考え方がたこつぼ化してしまっている大人たちにはない感性がある」。アサザ基金の代表理事、飯島博さんは、こどもたちの力を信じている。

牛久市長に谷津田再生プランを説明する小学生たち
牛久市長に谷津田再生プランを説明する小学生たち

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