専門家はともかく、普通の人にとってはただのカラー地図。こんな衛星画像から茨城県霞ヶ浦周辺に住む小学生たちが地表の細かな情報を次々に読み出し、研究者たちを驚かせている。
関東平野に広がる霞ヶ浦は高度成長期のつけをまともに被り、コンクリート護岸のせいで湖岸植生帯は壊され、水質も一時は、大量発生したアオコの腐臭が周辺地域に常時漂うという事態にまで陥った。「湖に昔から生息していた水草、アサザを育て、植え戻そう」。こんな小さな呼びかけから始まった特定非営利活動(NPO法人「アサザ基金」の活動の主役は、最初から小学生だった。この活動に関心を持った財団法人リモートセンシング技術センターの研究者が共同研究に加わったところ、地域の事情をよく知る子供たちが、衛星画像の地点にどのような動植物が生息しているか、次々に読み解いてみせた。
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