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基礎研究分野で将来を担う研究者に10年で計1億円を助成 稲盛財団が創設

掲載日:2019年2月26日

稲盛財団(京都市下京区、稲盛和夫理事長)が、基礎科学の分野で将来を担う比較的若い研究者に年1千万円、10年間で総額1億円を助成する制度を創設する。日本の科学をリードする人材の育成を支援し、長期的な視野で挑戦的な研究を推進してもらうことが狙い。この新制度助成のために設立された「稲盛科学研究機構」(InaRIS)の中西重忠機構長(京都大学名誉教授)らが25日記者会見して発表した。

この制度は「稲盛科学研究機構フェローシッププログラム」。来年の4月に助成を開始する。募集対象は、稲盛財団が指定した大学・研究機関(募集要項配布先)に所属する常勤で、助成開始の時点50歳以下の研究者。助成対象の分野は毎年変わり、当面2人選ばれる。初回は「量子」で、募集期間は5月21日から7月31日まで。来年3月に初回対象者を決定する。

新制度は10年間に総額1億円という大きな額の研究費の助成だけでなく、稲盛科学研究機構の中西重忠機構長・京都大学名誉教授、小林誠・高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授、山中伸弥・京都大学iPS細胞研究所所長・教授ら運営委員会の6人が助成対象(フェロー)の研究を支援する。対象者の選考は運営委員会とは別に設けられる選考委員会で決めるという。

稲盛財団は、科学や文明の発展などに貢献した人物に贈る国際的な顕彰制度の「京都賞」を運営しているほか、毎年50人の若手研究者を対象にそれぞれ100万円の研究助成を行ってきた。同財団は今年財団設立35周年を迎えることも契機として新制度を創設した。

中西機構長は「本プログラムの一番の趣旨は"人"に助成するということ。高い志を持った次の世代の研究者が自由に使える資金で存分に研究を行い、研究者として大きく飛躍していただきたい」などとコメントしている。

また稲盛財団の稲盛和夫理事長は新制度設立趣意書の中で「InaRISフェローシップが支援するのは、成果が確実に積み上がると予想される研究というよりも、壮大なビジョンと大きな可能性を秘めた研究です。私たちの生活にすぐに影響しなくても、真理へ導き、豊かな精神を育んでくれるような、常識を打ち破る発見も大変重要だと考えています。このフェローシップは、研究課題だけではなく、研究者の持つ志や熱意、そして未知なる領域へのあくなき挑戦心、すなわち『人』そのものを応援する制度です」としている。

稲盛財団は新しい制度の説明会を各地で開催する。日時・会場は次の通り(詳しくは公式サイト参照)

【北海道ブロック・札幌市】3月6日午後2時、TKP札幌カンファレンスセンター【東北ブロック・仙台市】3月7日午後2時、TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口【関東ブロック・東京都】3月1日午後2時、TKP品川カンファレンスセンター【東海・北陸ブロック・名古屋市】3月5日午後1時、TKP名駅東口カンファレンスセンター【近畿ブロック・京都市】2月28日午後2時、からすま京都ホテル【中四国ブロック・岡山市】3月6日午後2時、TKPガーデンシティ岡山【九州・沖縄ブロック・福岡市】3月7日午後2時、TKPガーデンシティ博多新幹線口

記者会見する中西重忠InaRIS機構長(京都大学名誉教授)(稲盛財団提供)
記者会見する中西重忠InaRIS機構長(京都大学名誉教授)(稲盛財団提供)
記者会見する小林誠InaRIS運営委員(高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授)(稲盛財団提供)
記者会見する小林誠InaRIS運営委員(高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授)(稲盛財団提供)
InaRISのロゴ(稲盛財団提供)
InaRISのロゴ(稲盛財団提供)
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