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徳島の男性、ペットの犬からマダニ媒介感染症を感染

掲載日:2017年10月11日

ダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に徳島県内の40代の男性がペットの犬から感染したと同県と厚生労働省(厚労省)が10日明らかにした。男性も犬も現在回復している。犬から感染したことが確認されたのは国内では初めてで、同省担当者らは世界的にも報告例を聞いたことがない、としている。

厚労省などによると、SFTSはSFTSウイルスが病原体で、同ウイルスを保有するマダニにかまれることで感染するが、SFTSに感染した動物の血液などの体液から感染する可能性も指摘されていた。初期症状は発熱、全身倦怠感、嘔吐(おうと)や下痢など。ごく初期は風邪などと間違えやすいが重症化すると死に至る。2011年に中国で新しい感染症として初めて報告され、日本では13年に国内初感染例が報告された(患者は12年に死亡)。9月末現在感染者は300人を超え約60人が死亡している。これまでの統計では感染患者は高齢者が多く死亡例はすべて50代以上。男女比ではやや女性が多い。

マダニは森林や草地など屋外に生息し、屋内に生息するダニとは異なる。ネコにかまれた人がSFTSに感染してその後死亡した例がこれまでに報告されていたが、厚労省は「ネコにかまれたことが感染原因かどうか断定できない」と慎重な見方をしていた。今回、徳島県内の男性は、マダニにかまれた痕がないのに体内から感染抗体が検出され、さらにSFTSに感染したペット犬の口などに直接触れる世話をしていたことなどから、厚労省と同県は犬から感染したと判断したとみられる。その犬は屋外での散歩中に感染した可能性が高い。

厚労省は「口移しで餌を与えたり、ペットを布団に入れて寝るなどの過剰な触れ合いは控えてほしい」と呼び掛けている。一方で国立感染症研究所などの専門家によると、屋内だけで飼育しているペットから感染する心配はなく、散歩させる犬でも健康なら感染リスクは極めて低い。このためペットの健康状態をチェックすることが大切で、過剰な心配は無用という。

写真 マダニの一種のフタトゲチマダニ〔提供・国立感染症研究所昆虫医科学部〕
写真 マダニの一種のフタトゲチマダニ〔提供・国立感染症研究所昆虫医科学部〕
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