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砂浜浸食された堤防の危険性指摘

掲載日:2008年8月18日

低気圧による激しい高波で堤防が倒壊するなどの被害が発生した富山県下新川海岸の被害と防災について調査していた国土交通省の委員会が、前面の砂浜が著しく侵食した海岸に造られた堤防の危険性を指摘する中間報告をまとめ公表した。

2月24日に発生した高波は、日本海を東進し津軽海峡で停滞・発達した低気圧と、太平洋で発生・停滞した低気圧による強い北風が、日本海で南向きの風波とうねりを発達させたのが原因。黒部市、入善町、朝日町にかけての富山湾下新川海岸で、海岸堤防の倒壊や住宅の破壊、浸水被害が発生した。

国土交通省の高波災害対策検討委員会の中間とりまとめによると、低気圧で海水面が吸い上げられ通常より潮位が20センチ高くなった上、その後も強風と富山湾の複雑な海底地形により下新川海岸に高波が集中したという。

この結果、これまでの浸食により砂浜が失われている海岸堤防ののり先が激しく洗掘され、堤体の空洞化が急激に進行し、堤防の倒壊につながったと推定された。また、海底谷の影響で高波が集中した場所では、沖合施設の沖側のり先の洗掘によってブロックが安定性を失い、さらに沖合施設の基礎地盤の低下によって波力をまともに受けたことで、ブロックが沈下、散乱した、としている。

委員会は、下新川海岸以外でも、前面の砂浜がある前提で設計・施工された堤防は、波浪が直接堤防に来襲することを想定してなく、また、気候変化に伴う海面水位の上昇や台風の激化などにより、倒壊や被害の潜在的な危険が高まっていることから全国的な点検が必要だ、と指摘している。

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