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ノーベル物理学賞も米文献情報会社の予想者に

掲載日:2007年10月10日

スウェーデン王立科学アカデミーは9日、ノーベル物理学賞をフランス・パリ南大学のアルベール・フェール教授とドイツ・ユーリヒ固体物理研究所のペーター・グリュンベルク教授に授与すると発表した。両教授は、米国の文献情報会社「トムソンサイエンティフィック」が、昨年、物理学賞受賞候補者として挙げていた人物。前日発表された医学生理学賞の受賞者3人も、同社が昨年、候補者として挙げていた研究者だった。1年遅れたとはいえ、医学生理学賞、物理学賞とも予想が当たったことで、文献が他の研究者にいかに引用されているというデータからノーベル賞に値する研究者を予想する、という同社の考え方の適切さが裏付けられた形となった。

トムソンサイエンティフィック社は、2002年以来、ノーベル賞受賞者発表に先立ち、医学生理学、物理学、化学、経済学の4分野で受賞の可能性ある研究者をそれぞれ3領域、数人ずつ選んで発表している。

同社がノーベル賞の有力候補者を選定する方法は、研究者の論文がどのくらい他の研究者によって引用されているかを表す「総被引用数」が多いことに加え、「ハイインパクト論文」の多さを考慮している。総被引用数が多い研究者とは、「過去20年以上にわたって彼らが出版した学術論文の被引用数に基づいて、各分野の上位0.1パーセントにランクする研究者」のことで、また、ハイインパクト論文とは、「各年、分野(22分野)ごとの最も引用されたトップ200論文」を指す。

「論文の引用とは、先行研究を明示して先駆者への敬意を表する行為であり、学術分野における影響度を直接的に反映するもの」という同社の基本的な考え方が根底にある。

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