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喫煙者の肺がん起こす遺伝子発見

掲載日:2007年7月13日

喫煙者の肺がんの原因とみられる遺伝子を科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業の研究チームが突き止めた。喫煙者のがんの早期発見や、治療法の開発につながる成果として期待されている。

間野博行・自治医科大学ゲノム機能研究部教授らが見つけた遺伝子は、細胞の骨格タンパクを作るEML4と呼ばれる遺伝子の半分と、キナーゼ(タンパク質リン酸化酵素)を作る遺伝子の一種であるALK遺伝子という、異なる遺伝子の半分ずつが融合する異常によって生じていた。このEML4-ALK遺伝子は、日本人の肺がん症例の約1割に存在することが確認された。

肺がんの原因としてこれまで知られていた遺伝子異常は、非喫煙者に多く見られ、肺がん症例の多くを占める「喫煙による肺がん」については、どのような遺伝子異常があるか分かっていなかった。間野教授らの調査でも、新しく見つかった遺伝子を持つ患者群と、既知の遺伝子異常がみられた患者群とは、全く別のグループに分かれていた。

新しく見つかったがん遺伝子によってがん化した細胞にALKキナーゼ阻害剤を加えたところ、がん細胞が死ぬことが確認できたことから、ALKキナーゼ阻害剤が今回見つかったがん遺伝子によって起きる肺がんの治療法になる可能性も期待されている。

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