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惑星状星雲「NGC6072」 複数の星が織りなす複雑な姿…カニに見える?

2025.09.16

惑星状星雲NGC6072(NASA、欧州宇宙機関、カナダ宇宙庁、米宇宙望遠鏡科学研究所提供)
惑星状星雲NGC6072(NASA、欧州宇宙機関、カナダ宇宙庁、米宇宙望遠鏡科学研究所提供)

 子供の頃、天文図鑑の「かに星雲」(M1、NGC1952)の写真を見て「確かにカニみたいだ」と感動した覚えがある。美しい天体が「まるで○○のよう」に見えることは多くの人にとって、宇宙への関心の入口になってきたはずだ。

 しかし、最近の宇宙望遠鏡が捉えた写真は実に精細で、カニに見えなくなってしまった。観測技術の飛躍を喜ぶ一方、想像力を生かしにくく、ちょっと寂しい。観測波長にもよるだろう。以前に「猫の手星雲」の新画像を記事化したところ、「猫の手に見えない」という感想がネット上に見られたが、同感だ。

 そんな中で、米航空宇宙局(NASA)が新たに公開した、こちらの惑星状星雲「NGC6072」の画像。「ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡」が近赤外線で捉えたものだ。筆者にはカニのように見え、勝手に“新かに星雲”と呼びたくなったのだが…皆さんはどうだろう。

 惑星状星雲は年老いて死にゆく星の一種。このNGC6072の中心では、複数の星の相互作用があり、こんな複雑な見た目になったらしい。

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