宇宙の片隅にある、大小4つの円のまとまり。大量の塵(ちり)やガスなどからなり、大質量の星が活発に誕生している散光星雲「NGC6334」だ。距離は約4000光年などとされる。天体はしばしば何かに例えられて愛称がつくが、この場合は猫の肉球が連想され「猫の手星雲」と呼ばれている。猫の足星雲、肉球星雲、はたまた出目金星雲とも呼ばれる。出目金となると、この写真では頭の方しか写っておらず分かりにくいのだが。
米欧とカナダの「ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡」が近赤外線により、夏の代表的な星座、さそり座の尻尾辺りに捉えた。同望遠鏡の観測3周年を記念し、米航空宇宙局(NASA)などが公開した。
以前ネット上で、驚いた表情の猫の背景に宇宙を合成した画像「宇宙猫」がはやった。理解が及ばない物事に遭遇した時、何かを悟った時などに気持ちを表すのに今も使われるが、この星雲こそ、実はこの猫が残した足跡ではないか。ニャー!