東京大学情報基盤センターと筑波大学計算科学研究センターは、国内最速のスーパーコンピュータ(スパコン)「オークフォレスト・パックス」の運用を1日開始した。このスパコンは理化学研究所の「京」を上回る計算速度を誇るという。
オークフォレスト・パックスは富士通が構築した超並列クラスタ型スパコンで、東京大学柏キャンパス(千葉県柏市)内の同大学情報基盤センターに設置されている。共同運用組織は東京大学と筑波大学が設立した「最先端共同HPC基盤施設」(施設長・中村宏<なかむら ひろし>東京大学教授)。2大学によるスパコン共同運用は国内で初めて。
オークフォレスト・パックスは、米インテル社の超高性能プロセッサーを組み込んだ装置8,208台をつなげ高速処理できるようにしたのが特長。運用開始前に行われた計算速度性能測定では、1秒間で1京3,550兆回(京は1兆の1万倍)の計算速度を達成。スパコンの計算速度を競う世界ランキング「TOP500」の最新リスト(11月)には、「京」を上回る日本国内最高性能(最速)システムとして登録されたという。
最先端共同HPC基盤施設は当面実験的な運用を行った後に本格運用し、広い分野の次世代科学技術研究開発などに携わる外部研究者にも開放する予定だ。

(提供:東京大学・筑波大学・富士通)
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- 筑波大学プレスリリース「最先端共同 HPC 基盤施設のスーパーコンピュータ Oakforest-PACS が Top500 で国内最高性能に認定」