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今年前半の平均気温過去最高 一番暑い年の可能性とNASA

2016.07.20

 今年前半の世界の平均気温が観測史上最高になった、と米航空宇宙局(NASA)が19日発表した。昨年1年間の平均気温は観測史上最も高かったが、今年の1〜6月は昨年を上回る気温が続いており、NASAは今年の世界の平均気温は昨年の記録を更新して過去一番暑い年になる可能性が高いとみている。

 今年前半の平均気温は産業革命があった19世紀末の気温を1.3度上回った。この数値は観測記録が残る1880年以降で最高。NASAはまた、北極の最近の海氷面積は衛星観測記録が残る1971年以来最小になったと、している。

 地球温暖化対策の新たな枠組みとして昨年12月に採択された「パリ協定」は、産業革命以降の気温上昇を2度未満に抑えることを目標にし、さらに1.5度以下に抑えるよう努力する、としている。今年前半の数値を見ただけでも目標達成が厳しいことが分かる。

グラフ 1880年からの世界の平均気温推進。緑の点線は1880年時点より1度上昇のライン (提供NASA)
グラフ 1880年からの世界の平均気温推進。緑の点線は1880年時点より1度上昇のライン (提供NASA)
写真 観測衛星が撮影した7月16日の北極海の一部のチュクチ海の海氷。一部が溶けて青い海面が見える(提供NASA/Goddard/Operation IceBridge)
写真 観測衛星が撮影した7月16日の北極海の一部のチュクチ海の海氷。一部が溶けて青い海面が見える(提供NASA/Goddard/Operation IceBridge)

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