国際情報サービス企業のトムソン・ロイターは24日、今年あるいは近い将来ノーベル賞を受賞する可能性が高い研究者を発表した。森 和俊(もり かずとし)京都大学大学院理学研究科教授と坂口志文(さかぐち しもん)大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授が、医学生理学賞の有力候補者に挙げられている。
トムソン・ロイターは、過去20年以上にわたる学術論文の被引用数に基き、その年ないし近い将来、ノーベル医学生理学、物理学、化学、経済学の各賞について、受賞対象となりそうな研究分野と研究者をそれぞれ複数発表している。医学生理学賞では、研究分野「小胞体内の変性タンパク質の検出と修復によるメカニズムを独自に発見」で森教授、「制御性T細胞と転写因子Foxp3の特性と機能に関する独創的な発見」で坂口教授が入った。
トムソン・ロイターは、2002年から毎年、こうした発表を行っている。これまで有力候補者として名が挙がった研究者は延べ238人に上り、昨年までこのうちの37人が、ノーベル物理、化学、医学生理学、経済学のいずれかを受賞している。日本人は昨年までに19人の名前が挙げられ、このうち山中伸弥(やまなか しんや)京都大学教授が医学生理学賞、中村修二(なかむら しゅうじ)米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授が物理学賞を受賞している。
関連リンク
- トムソン・ロイタープレスリリース「『トムソン・ロイター引用栄誉賞』(ノーベル賞予測)2015年の受賞者を発表。日本からは2名を選出」