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東北大工学部秋入学グローバル入試導入

2015.07.07

 東北大学は6日、工学部機械知能・航空工学科(国際機械工学コース)に日本人を対象とした秋入学のグローバル入試を導入する、と発表した。実施時期は2017年度入学希望者から。

 東北大学によると、入学時期は10月で、試験は2回に分けて実施する。2月のⅠ期は、大学入試センター試験成績または国際バカロレア資格、出願書類の内容、英語(TOEFL、TOEICなど)、小論文試験、面接試験の結果を総合して合格者を決定する。主として国内の高等学校等卒業か卒業見込みの者を対象としている。

 6月に実施されるII 期は、主として海外の高等学校等卒業か卒業見込みの帰国生徒が対象。国際バカロレアやSAT(米国の大学進学適性試験)など国家統一試験の成績、出願書類の内容、英語(TOEFL、TOEICなど)、 小論文試験、面接試験の結果を総合して合格者を決める。

 「留学生を対象とした従来の英語による教育および研究指導の環境を日本人にも開放し、英語教育を基盤とした国際共修環境で将来、世界のリーダーとして活躍する研究者あるいは技術者を育成する」と東北大学は言っている。

 海外主要国にならい大学の入学時期を秋にずらすことは、海外からの留学生の受け入れだけでなく、日本人学生の海外留学も促す効果があるとされている。東京大学が2012年に全学秋入学へ移行という構想をいち早く打ち出したが、学内の意見がまとまらず、結局、頓挫した形になっている。

 秋入学に反対する側が挙げた理由の一つが、合格通知を受けてから入学まで半年間の「猶予」(ギャップターム)が学生と扶養者に経済的負担を強い、その後の大学教育にも悪影響を及ぼす恐れがある、との懸念だった。東北大学は、入試合格決定から入学時期である10月までの期間は、集中合宿と通信教育を併用した英語研究と数学、物理の準備教育を実施し、入学時の基礎学力均質化を図る、としている。

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