ニュース

南海地震による長周期地震動の予測地図公表

2012.01.16

 四国・紀伊半島沖で発生が予想される南海地震による長周期地震動で、中部地方から九州地方にかけての、どの地域がどの程度の揺れに見舞われるかを示した予測地図を、政府の地震調査研究推進本部が公表した。

 予測値図は1946年の南海地震(マグニチュード8.4)を基に作成した。それによると、長周期地震動の揺れの周期が3秒、5秒、7秒のいずれの場合でも、大阪平野や濃尾平野、京都盆地、奈良盆地などのほか、琵琶湖周辺や徳島県の吉野川下流域で特に揺れが大きく、継続時間も5分以上と、長くなることが予測される。

 また、大阪平野の主な地点でみると、地震基盤が浅く堆積層が比較的薄い上町台地にある大阪府庁の位置よりも、堆積層の厚い東大阪市役所および大阪・舞洲の位置での地震動が、周期3秒以上の長周期帯域においても大きくなるという。

 南海地震は南海トラフ沿いで発生が予想される海溝型地震で、最新の発生は1946年南海地震(昭和南海地震)。次の南海地震の発生確率は今後30年以内に60%程度(地震調査委員会2011年)とひっ迫性が高く、さらに同トラフ沿いで予想される東海地震および東南海地震と連動しての発生も懸念されている。

 東海地震および東南海地震についての長周期地震動予測地図は2009年に発表しており、今回の南海地震の予測地図とともに、同本部のホームページから見ることができる。

関連記事

ページトップへ