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海外での原子力事故医療支援チーム発足

2010.01.20

 海外での放射線被ばくや放射性物質汚染事故に対する初期医療支援チームが、放射性医学総合研究所に設けられ、いつでも派遣可能になった。海外の被ばく事故などに対する医療支援を目的とするチームがつくられたのはアジアで初めて、と同研究所は言っている。

 チームは、被ばく医療の専門医師や被ばく線量評価の専門家などからなり、持ち運びが簡単な放射線計測機器や特殊な医薬品などを装備している。衛星回線で被ばくに関するデータ解析を迅速に行うシステムも新たに開発した。原子力災害が発生した国や国際原子力機関(IAEA)などからの派遣要請に対し、迅速、機動的に対応可能という。

 エネルギー需要の急激な増大に対応するため原子力発電所の大量建設計画を持つ中国をはじめ、アジア各国で今後原子力発電所の建設が進むと予想される。安全確保の態勢づくりがこれに追いつくか心配されており、原子力先進国日本への期待は今後、ますます大きくなることが想定されている。

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