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はやぶさ地球帰還に赤信号か

2009.11.10

 小惑星「イトカワ」に着陸、貴重な小惑星表面の試料を持ち帰る途上にある小惑星探査機「はやぶさ」のイオンエンジン1台が停止し、再起動できない状態になっていることを宇宙航空研究機構が9日、明らかにした。

 「はやぶさ」は2005年9月12日にイトカワに到着、延べ3回の接地と1回の着陸を行うなど世界の関心を集める観測、探査成果を挙げた後、地球への帰途についた。離陸後に燃料漏れで一時交信が不通になるなどのトラブルで地球帰還のスケジュールは3年遅れ、2010年6月の予定だった。

 主推進装置であるイオンエンジン4台のうち、1台は打ち上げ直後に動作不安定などがあり早々と運用を休止、残る3台も中和器の劣化という問題を抱えている。今回の異常で、動かせるイオンエンジンは1台だけとなった。

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