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小惑星探査機「はやぶさ」地球帰還目指しエンジン再点火

2009.02.05

「はやぶさ」のタッチダウンのイメージイラスト (提供:宇宙航空研究開発機構)

 小惑星イトカワに着陸し数々の成果をあげた小惑星探査機「はやぶさ」を地球に帰還させるため、イオンエンジンに再点火した、と宇宙航空研究開発機構が発表した。

 大気圏突入は来年6月の予定で、イトカワで採取した試料を詰めたカプセルが回収される。

 「はやぶさ」は、2005年11月、500メートルほどの大きさしかない小惑星イトカワに到着し、3回の接地と1回の着陸に成功した。イオンエンジンによる長期の航行など工学的な成果と科学観測結果は内外から大きな関心を集め、06年6月には米科学誌「サイエンス」に詳しい報告が掲載された。

 離陸後に燃料漏れや、姿勢制御用リアクションホイール3基のうち2基が故障するというトラブルに見舞われていたが、残る1基のリアクションホイールを使った姿勢制御にめどをつけ、イオンエンジン再起動のタイミングを待っていた。地球帰還は当初の予定より3年遅れとなる。

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