光ファイバーが通信量の急増によって破壊されてしまう危険をいち早く遠隔検知する技術開発に、情報通信研究機構が成功した。
情報通信量の急激な増加により光ファイバーの限界を超えた光パワーが集中すると、微細なゴミやわずかな欠陥でコア(中心部)の温度が数千℃以上に急上昇し、ファイバーフューズと呼ばれるプラズマ化現象が生じる。この結果、光ファイバーが連続的に破壊され、瞬時に対応しないと光ファイバーだけでなく高価な通信機器まで破壊が拡大、さらにケーブル火災につながる恐れもあった。
同機構が遠隔検知に成功した手法は、ファイバーフューズの発生時、光送信機方向に戻ってくる微小な反射光をとらえることにより、わずか100分の1秒以内で光送信機を停止することができる。破壊を光ファイバーのわずか数ミリ以下だけにとどめることが可能という。