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21世紀末日本の温暖化影響世界平均上回る

2009年10月13日

全世界で追加的な温暖化対策を講じない場合、日本は世界平均を上回る気温上昇が予測され、洪水、土砂災害、ブナ林や砂浜の喪失、高潮被害、熱ストレスによる死亡リスクの被害額が今世紀末に年間約17兆円(現在価値)に上る、との報告書を文部科学省、気象庁、環境省が発表した。

この報告書「日本気候変動とその影響」は、西岡秀三・国立環境研究所特別客員研究員を委員長とする専門家委員会が、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書など既存の成果に、最新の観測データや研究成果を加味して、まとめた。

IPCC第4次評価報告書は、21世紀末の世界の平均気温上昇を、「経済発展重視かつ地域の独自性が強まる(A2)シナリオ」で、いまより3.4℃上昇、「環境の保全と、経済の発展を地球規模で両立する(B1)シナリオ」でも1.8℃上昇するという予測値を示している。今回の報告書では、追加的対策をとらない場合、日本への影響はA2シナリオでは0.6℃、B1シナリオでも0.3℃世界平均の予測値を上回るとしている。

年あたり17兆円という被害額は、「経済発展重視かつ地域格差が縮小しグローバルが進む(A1B)シナリオ」というA2とB1シナリオの中間にあたるケースではじき出した数字だ。このシナリオでは21世紀末の日本の気温上昇は世界平均より0.4℃上回り、今より3.2℃気温が上昇すると予測している。

17兆円の被害内訳を見ると、河川の洪水と高潮による被害が突出して大きく、それぞれ8兆円、9兆円といった数字が示されている。

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